Love♡を伝えよう!① ♡グラフの足し合わせでハート関数を考える♡
だーーーーーいすき!!!
な気持ちを伝えるとき、あなたならどうしますか??
そのまま直接会って伝えたり、あるいは会って話すのは緊張するから電話越しに、あるいはそれでも緊張するから手紙やライン越しに好きを伝えたりする人もいるでしょう。
え?ちなみに私ならどうするかって?それはもちろん関数で伝えます。
恥ずかしがりやさんなので(><;)
例えば、こんなシチュエーションを想像してみてください
「x2+(y-3√x2)2=1」
なんてぱっと見よくわからない関数が突然LINEに届きました。グラフアプリに入力してみると…
なんとハートが浮かび上がってきました!
こんなことされちゃうと私は一瞬で惚れちゃいます。きゃー!ロマンチックですね!
これは検索したらヒットするようなありふれた語り文句的関数です。でも、実際検索をかけてみるとわかると思うんですが、ハート関数について「よくわからないですがこうです」とかいう人が多いんですよね。
せっかく自分がこの式をプレゼントしたとしても、「なんでこうなるの?」といわれて答えられないと、知らんと送ってきたんかい!っと突っ込まれてしまいます。。
なので、今回は、
ハート関数をなんとなくわかるようになることを目標に学んでいきましょう。
あなたの恋が届きますように。。。
~グラフの形の考え方~
まず、本題に入る前に、グラフの形を見るための方法を確認しましょう。
- xを代入して出たyをプロットしていく
- 微分
- グラフを足し合わせて考える
1.原始的で正確。でも大きすぎる数字を代入すると計算が大変になります。そうでなくとも三角関数やlogなど具体的な値がわかりにくいときにはなかなか対応できません
2.微分を既習済の方はご存じの通り増減表を書いて微分をすればグラフが上向きか下向きか、⤴こんな上がり方なのか…とかが細かく分かりますね。ただこれも計算が大変だったりします。
しかしグラフの概形を見る方法はそれだけではありません…3.のグラフを足し合わせて考える方法もとても有効です。こちらの足し合わせる考え方は簡単!で便利!です。
唐突ですが問題です。
y=x+[x]のグラフはどのようなものか?ただしここで[x]はxを超えない最大の整数を指すとする。
[x]はガウス記号として習った人も多いと思います。
[0]=0, [0.1]=0, [0.2]=0, ...[0.9]=0, [0.99999...9]=0, [1]=1,…[1.9]=1,[2]=2
のように、周期ごとに一定の値をとるようなことを表すときによく使います。
周期ごとに飛び飛びで一定の値を取る、のわかりやすい例で言うと、○○世紀とかがありますね。(ちなみに西暦x年がy世紀とすると、y=[0.01(x-1)]+1で表されます。例はわかりやすいけど式はそんなにわかりやすくない…)
でもまぁ、日常にもガウス記号的な考え方は意外とあふれています。ゆうパックの値段とか。
(グラフアプリではfloor関数という名前でよく定義されています。日本語では床関数という名前です。 )
y = [x] ( y = floor( x ) )のグラフ
ガウス記号はこのようにxが"1"周期でy方向に1つ上にぴょんっと飛ぶグラフになります
ガウス記号のグラフを確認したところで、問の式に戻ります。
この問いの式は、見た感じf(x)=x、g(x)=[x]とおくと、y=f(x)+g(x)のようにがっちゃんこ!したような感じになっていますね。f(x)=xはお馴染みの斜め45度の線です
とりあえず細かい説明は後回しにして、先に答えを見てしまいましょう。
y = x + [x] のグラフ
これ、斜め45度の線の式にxが1周期でy方向に1つ上にぴょんっと飛ぶ式が上乗せされたグラフになっているのがわかるでしょうか。そう!これがとても大事なのです。
一般的に、y=f(x)+g(x)の形の陽関数は、f(x)とg(x)を上乗せ合体させたようなグラフで書くことが可能になります。いわれてみれば当たり前じゃん!って思う人もいるかもしれませんが、とりあえず今日の話題で超超超々~~~大事な考え方なので頭に入れたままこのまま読んでいってください。
本題:x2+(y-x2/3)2=1とは?
ではこの式、何がどうなっているのでしょうか???初見じゃ意味不明ですね。
なんとなく半径が1の円の方程式のx2+y2=1に似てるなー…とは思うかもしれません。実際y2の場所に(y-4)2とか(y+6)2だとかのように数字を入れたものは、グラフの移動として今までもよく使ったことがあると思います。でもこれはいったい…??
いったん、先章の誘導に沿って考えてみてください。これを陽関数表示にしてみたいと思います。計算を端折らないで書くと
x2+(y-x2/3)2=1
(y-x2/3)2=1-x2
y-x2/3=±√(1-x2)
y = ±√(1-x2) + x2/3
になりますね。これ、さきほどのように分解して考えてみるとこのように分解できると思います。
- f(x) = ±√(1-x2)
- g(x) = x2/3
1.のグラフ、整理するとx2+y2=1、そうやはり円のグラフが隠れていました。
2.のグラフは、y軸対象になっている反り返ったvのような形です。
x2+(y-x2/3)2=1の♡と、円とy=x2/3のグラフたち
ON,OFFスイッチで視覚的にわかりやすくなります。試してみてください。
y=g(x)であるグラフの上下に、0(左端)→1(中)→0(右端)の長さになめらかに変化するグラフががっちゃんこ!したようなグラフになっているのがわかるかと思います。
0(左端)→1(中)→0(右端)の長さになめらかに変化するグラフとは円の方程式をあらわしたグラフのことですね!
x2+(y-x2/3)2=1、すなわち
y = ±√(1-x2) + x2/3の意味は、v 字の上下に0(左端)→1(中)→0(右端)の長さになめらかに変化するグラフをくっつけたような形になるという意味だったんだ!確かにハートっぽくなりそうって想像はできました?
まとめだよん
- y=f(x)+g(x)というように関数の足し算を考えると、f(x)とg(x)を上乗せ合体させたようなグラフを書くことが可能
- ハートのグラフは、円の方程式とv字を重ねて作られていた!!
ここまで読んでくださりありがとうございました。これで恋人に「なんでこんな形になるの?」と聞かれても、えっそのあの…(こたえられない)という悲惨なことにならずに済みますね!!やったね!
上乗せ合体という考え方はお絵描きだけでなく、入試の概形を調べるときの検算みたいなテクニックとしても使えたりします。微分しか知らなかった~って人はぜひ覚えてみてください!